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驚くべき味わいの純度、存在性は一般的な低アルコール(自然派)に一線を画す。
」(アントニオ・ガローニ)北のブロック・セラーズに拮抗する南カリフォルニアの鬼才、マイケル・ロスの醸造。
ヒューマン・テロワールが差し響く味わいは、あたかもアナログ・レコード盤ならではの音色か和のわびさびか《ローファイ》 Lo-Fi Wines 「ワインとは、人生や音楽のようなもの。
いずれも自然なプロセスの中にある共鳴、ゆがみ、つづまやかさ、慎み、親密感、創意、高潔性に溢れかえる。
」(マイケル・ロス)“Wine is like life and music. Both are filled with resonance, distortion, simplicity, modesty, intimacy and ingenious integrity of the natural processes.” 日本ではカリフォルニア・ヴァンナチュールの象徴にも見られるブロック・セラーズ。
そのオーナー醸造家、クリス・ブロックウェイの引き合わせからローファイの蔵出し輸入が実現されたと伺いますが、両者によく似る美意識(天邪鬼っぽい?)がそうさせたでしょうか。
ナパからサンパブロ湾を隔てた辺りを拠点としつつも、対岸のナパ・ヴァレー産を擁することなく、同じ北カリフォルニアであってもナパを除く産地のワインを手掛けるクリス・ブロックウェイ。
一方、ローファイ率いるマイケル・ロスの陣地はサンタ・バーバラ。
南カリフォルニアにおける“ブルゴーニュ品種のメッカ”にもかかわらず、地元のお家芸セパージュを主力に置きません。
いずれも、評価の確立されたお膝元のドル箱品種(実のところ親和性のある葡萄はそれらばかりでは無い)に頼らずとも功名を立てる中、ローファイのマイケル・ロスは現在、「サンタ・バーバラで最も大きな脚光を浴びる醸造家」と評されるに至ります。
甚く低い収穫時糖度(時に19brix未満)が示す氏に特徴的なワインメーキング。
それは葡萄畑から始まり、原則として栽培は有機農法(無農薬・無化学肥料)⇒手摘みの収穫⇒果実は除梗を経ず全房のまま足踏み圧搾⇒スターター(培養酵母)に頼らぬ天然酵母の自発的活動に委ねた発酵へと続きます。
失敗作の危険性をはらむリスキーな手法を経ながらも、成功の暁には飲み手の感性をあまねく刺激するワインの実現は、ガローニの言う「一般的な低アルコール(自然派)に一線を画す」「驚くべき味わいの純度」にも表されていることでしょう。
だからこその飲む価値、アイデンティティを備えるワインです。
《ローファイ》 ガメイ・ノワール “サンタ・バーバラ・カウンティ” ▼ アントニオ・ガッローニ評 @ヴィノス -VINOUS- 「ローファイの輝ける星。
ブラッドオレンジ、レッドベリー、ミント、バラの花びらが芳しく極めて鮮やか。
口中に共鳴する深みを持ったワイン。
余韻は長く持続する。
」 【畑の概要&ガメイノワール“サンタバーバラ・カウンティ”に特徴的な造り】 サンタバーバラ群内2つの畑、ランチ・リアル-Ranch Real-(約80%)とクロ・ミュレ-Clos Mullet-の果実から。
ピノ・ノワールの台木に接木したガメイを一部に用いるランチ・リアルの果実であるが、当該ピノノワールのディジョンクローン#115とは、ヴォーヌロマネの有名グランクリュでは混在するそれら種数で最も多い一つとの報告もある分岐種。
単一クローンにあっても、ワインに濃潤な色調・質感をもたらす点を特色とすることから、かつて新進気鋭だった頃のサンタバーバラ在住グロワーが好んで採用したが、今その樹はガメイへと...時代の移り変わりを感じさせる。
20%前後を賄うクロ・ミュレのガメイも非常にユニーク。
従来のクローン選抜に加え、マサル・セレクション(※)も実践する。
(※病害が無く味わいに秀でる果粒を実らせる理想的な株の選抜作業) 双方の畑は、同郡の一部を特色付けるボテラ泥土-Botella-を始め(その名を冠するシースモーク-Sea Smoke Cellars-のピノノワールでも知られる)、ワイン用葡萄の生育に有益な石灰質を含有する海洋性堆積土壌に覆われる。
栽培は共にサステイナブル農法。
果実の収穫時糖度は平均21.5brixと低め。
手摘みされた果実は除梗せず、房のままコンクリートの発酵槽に入れ、80%は破砕を経ぬセミ・カルボニック、20%は除梗のうえ発酵10日間。
熟成樽の80%は600Lのドゥミミュイ、20%は228Lの小型フレンチオークが用いられる。
(新樽比率0%・使用4年以上の古樽のみ) SO2添加は必要に応じ最小限。
濾過は施されない。
【果実の生命力が息衝くミニマリストのワイン造り】彼らはワインを「完璧や真理を追い求める飲み物」とは考えない。
ローファイの醸造家マイケル・ロスと共同運営者のクレイグ・ウィンチェスターの二人にとって、ワインは生活の一部であり、わけても家族や友人と共に囲む食卓においては欠かせぬもの。
その為には柔らかで穏和な味わいを重んじ、果実生来のポテンシャルと酵母のナチュラルな生命力を引き出すワイン造りを進める。
過ぎたる人手の介在が導く作為的な凝縮ワイン。
それらを良しとせぬ姿勢は葡萄栽培でも同様である。
香味成分生成のタイミングを大切に、「売れるワイン」の基準とされる25brixに満たぬ糖度であるも、そもそも大衆受けを狙った「Yummyな味」を志向している訳ではないので意に介せず。
結果として導かれる低いアルコール度は、あくまでも結果に過ぎない。
糖度の高さと引き換えに損なわれがちな芳しいアロマが、飲みつける愛好家を惹きつける。
醸造工程においても、人為的な作業は極力避けられる。
発酵は伝統的な木樽を用い培養酵母を加えることなく、専ら天然酵母の自発的活動に委ねるのみ。
赤ワインは全房のまま発酵槽に入れ、自重で流れ出た果汁が自然に発酵し、アルコール転化の副産物として生成された炭酸ガスが、リンゴ酸からアミノ酸やコハク酸への分解を促す。
それら作用を得て、若くしても渋み成分を穏やかに、収斂味の少ないまろみのある味わいが醸し出される。
【品種構成】ガメイノワール【原産地呼称】カリフォルニア州>セントラル・コースト>サンタ・バーバラAVA|Santa Barbara County, Central Coast, California【タイプ】[赤] ミディアムボディ Medium【内容量】750ml 【生産者概要】拠点はサンタ・バーバラ郡>サンタ・イネズ・ヴァレー地区近郊の街、ロス・アラモス。
2018年現在、ワイン法上の原産地呼称が無い(地名としての)ロス・アラモス・ヴァレーであるが、「料理界のアカデミー賞」こと、ジェームズビアード・アワードの授賞式用にも選ばれたカベルネ・フランの有望産地。
過去より傑出のフランを産出する。
ロス・アラモスの街には、小さなワイナリーのテイスティングルームが集まる一画があり、その中心といえる処にLo-Fiも居を構える。
創業者兼ワインメーカーのマイケル・ロス-Michael Roth-は、かつて料理人の夢を抱いた。
ノースカロライナ大学在学中のワインショップにおけるアルバイトをきっかけに、ワインの魅力に取りつかれることとなる。
大学卒業後、米国東海岸から西会海岸に渡ったマイケル・ロスは、現在地より600kmほど離れたナパ・ヴァレーからキャリアをスタートした。
ナパで研鑽を積んだ先がガーギッチヒルズとサドルバック・セラーズ。
前者は、言わずと知れた「1976年パリ事件」(ジャッジメント・オブ・パリ:パリスの審判)の白ワイン部門を制したシャトー・モンテレーナの元醸造家、マイク・ガーギッジ-Mike Grgich-率いる造り手。
「ナパ初のBIO生産者」も標榜する。
一方のサドルバックは、グロス-Groth-を退いたニルス・ヴェンジ -Nils Venge-(※)が醸造した先。
(※暫定RP100から後に確定RP98へと更新するも、新世界初のパーカー100点に触れた1985年産グロス カベルネソーヴィニヨンを手掛けたワインメーカー) 元より手頃な価格で愉しめるワインを望んだマイケル・ロスは、高騰するナパを後に、遠く離れたサンタバーバラに移住する。
そこでヘッドワインメーカーに就いた先が、いずれもバイオダイナミックを実践するマルシャン・ランチ-Martian Ranch-とデメトリア-Demetria Estate-。
同郡内のサブAVA、サンタイネズヴァレー地区に属するデメトリアでは、当地の十八番であるクールクライメット・ローヌ系で頭角を現し、有力批評媒体でも高く評価された。
(ワインアドヴォケイト95点|アントニオ・ガッローニ主宰ヴィノス95点|ワインエンスージアスト94点等)やがて2013年に大学時代からの友人、クレイグ・ウィンチェスターと共にローファイ・ワインズを設立し独立。
今マイケル・ロスは、サンタバーバラで最も大きな脚光を浴びる一人として、幾つかの栽培家元詰め(エステイト)生産者に醸造・栽培指南役としても携わる。
(コクリコ・エステイト-Coquelicot Estate-|スピア・エステイト-SPEAR Estate-等)
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ショップ | カリフォルニアワインあとりえ |
税込価格 | 4,400円 |